今回の舞台は今までと違い、まったく小道具無し。周囲に端を丸く切った幅広の布を幾つもたらしてあるだけのシンプルな構成。
公演時間も１時間でとてもコンパクトにまとまっている。けれど、いつもにも増して濃密な１時間。
特に面白いと思ったのは、舞台の後ろに下がっている布の更に後ろにスペースが有り、そこで踊るダンサーに後ろから照明を当てて影絵のように見せる演出。その照明が水中のように揺らめき、BGMと同時に水音がずっと鳴っている。
照明とダンサーの距離が近い為か、布に映る影が極端にパースを誇張したようになっていることも相まって、本当に夢の中で観ているような光景。眠りそうになるくらい素敵。

観る度に思うのだけれども、可愛さと色っぽさがこんなに見事に同居しているものを私は他に知らない。「エロかわ」とかそういう陳腐なものとは訳が違う。本当に素晴らしい。
そしてこれもいつものことなのだけれども、私は山田郷美さんのファンなので、彼女が出てくるとそちらばかり観てしまう。
それでも、吉祥寺シアターは程良く狭く、全体を俯瞰しやすかった。珍しいキノコとはとても相性が良い空間なのではないだろうか。
あっという間だったような、すごく長かったような１時間。とても楽しい。

終演後、近所に住む（間もなく父親になる）友人ティーさんも誘って食事。
こちらも凄く楽しい。笑い過ぎて疲れたくらい。
良い休日でした。