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ラカン
 ジャック・ラカン(Jacques LACAN)。1901年、フランス、パリ生まれ。 精神分析家。28年、パリの警察の病棟医を1年勤める。この間、師と呼ぶクレランボー、そしてパラノイアを中心とした患者との重要な出会いがあった。29〜31年、サンタンヌのアンリ・ルーセン病棟に勤める。1932年、サンタンヌ医学部の病棟医長になる。34年、パリ精神分析協会(SPP)に加入。36年、「鏡像段階」を第14回国際精神分析学会(IPA)で報告するが、議長であり、フロイトの伝記を書いていた、A・ジョーンズによって中止させられる。原稿は紛失。38年、個人のクリニックを開業。63年、IPAによるラカンの排除。SFPより破門される。64年、たったひとりで「パリ-フロイト派」を旗揚げする。この激動の年に行われた、熱気あふれるセミネール(講義)で「無意識」「反復」「転移」「欲動」という基本概念を読み替えたラカンは、以後フロイト理論の革新者としての地位を確かなものとしていく。66年、「エクリ」を出版。その後、マルクス主義者ルイ・アルチュセールなどに支えられながら、フランス思想の最前線へと邁進していく。80年、「パリ-フロイト派」解散。翌年死去。鏡像段階、無意識の言語的構造、想像界・象徴界・現実界など独創的な理論を構想して、哲学・人類学・文学の分野にも影響を与えた。文中作品以外の著作。『セミネール』全26巻(翻訳未完)『フロイトの技法論』『フロイト理論と精神分析技法における自我』『精神分析の四基本概念』など。